パーマによるヘアダメージ

 

 パーマ還元剤で多用されているチオグリコール酸で毛髪試料を処理すると、低分子量タンパク質が溶出することが報告されており、追試で確認をしております(パネル-9)。同様に、ケラチンフィルムを使用しても低分子量タンパク質の溶出が見られました。この進行は毛髪と比べて約2,000倍も速いため、毛髪では数日かかっている変化がケラチンフィルムでは5分以内に終了することを明らかとしております。通常は不透明なフィルムが還元処理により半透明に変化します。この変化は、酸化処理により不透明なフィルムに戻ります。このダイナミックな変化は微細構造の変化を伴っていることがわかってきております。

 

パネル-9:パーマによる溶出タンパク質と形態の変化

 

活用例一覧