信州大学 山口研究室

繊維学部 機械・ロボット学科 バイオエンジニアリングコース

大学院 総合理工学研究科 生命医工学専攻(修士課程)

大学院 総合医理工学研究科 生命医工学専攻(博士課程)

研究概要

私たちの研究室では,「人間」,「非侵襲」,「バイオセンサ」を研究のキーワードとして,だ液分析による生体計測という新しい研究分野を切り開いています。非侵襲生体計測とは,ヒトの体に傷つけることなく様々な情報を取り出し,健康の維持や病気の診断・治療に利用するための技術です。また,生体の優れた機能を模倣することで(バイオミメティクス)物質表面の撥水性や親水性を物理的に制御する技術や,機械強度に優れた3次元樹脂製品の連続成形を行う造形技術の研究を行っています。

バイオセンサの開発

市販された携帯式計測器

 非侵襲生体計測とは,ヒトの体に傷をつけることなく様々な情報を取り出し,健康の維持や病気の診断・治療に利用するための技術です。私たちは,工学的な問題解決手法を医学に応用し,非侵襲的に得られるサンプルと,酵素や機能性タンパク等の生物素材を分子認識素子として工学的に利用する化学計測を融合し,日常生活支援や疾病の診断に有用な生体情報を得るという計測システムの研究を行っています。
 例えば,歯肉と歯茎の間から浸出する間質液(歯肉溝液)に含まれるグルコース濃度から非侵襲的に血糖値を推定するバイオセンサ等を開発してきました。

ストレス・がん研究

だ液を分析してストレスを数値化

 高度に発達した現代社会において,様々な原因による心身ストレスが社会問題化しています。だ液に含まれる消化酵素の一つであるα-アミラーゼ(唾液アミラーゼ)が,交感神経活動の指標として有望であることに着目し,ドライケミストリーシステムを用いた唾液アミラーゼ活性の迅速分析技術を考案し,測定器として実用化しました。2007年には厚生労働省の医療認可を取得し,2008年にはライフサポート学会の製品賞を受賞しました。

バイオミメティクスによる撥水性・親水性の制御

微細な周期構造により現れた超撥水性

 いままで,撥水性は,フッ素樹脂などの撥水性高分子を塗布して「化学的に」付与されてきましたが,剥離等の問題があり長期的な効果は期待できませんでした。
 私たちは,固体表面の微細な周期構造を付与することで,超撥水性や超親水性を「物理的に」制御する研究をしています。この効果は,ハスの葉で有名です。同じ素材でも,マイクロメートルの微細周期構造だと超撥水性が現れたり,ナノメートルの微細周期構造だと超親水性が現れたりします。

3次元造形技術の研究

3次元造形技術の高度化

 様々な形状を持つマイクロ/ナノメートル領域の微細構造を,効率的かつ迅速に成形する表面加工技術の開発に取り組み,撥水/親水性,防汚性,水はけ性,放熱性,加飾性などといった新しい物理的特性を発現させることで,産業応用を模索しています。
 超短パルスレーザー加工装置と表面波干渉技術を組み合わせることで,数m²の大面積に機能的テクスチャを高速で直接加工する表面加工技術です。

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